※電気技術者向けの記事です。
接地付きコンセントの配線が間違っていることがたまにあります。
今回は実際に私が経験した事例をもとにして、接地付きコンセントの配線が間違っていたときの対応を考えてみます。
下図の例では接地付きコンセント③のN端子とE端子の配線が反対になっています。

この配線が見過ごされたままコンセントを使用した場合、下図のようにアース線を経由した回路が出来上がります。

このとき、B種接地線に流れる電流を検知する絶縁監視装置等を設置していると警報が鳴って異常に気付くことができます。
警報が鳴ったら我々電気技術者は調査に出向くわけですが、絶縁監視装置が発報していることからまず漏電を疑います。
そこでB種接地線に流れる電流をクランプメーターで測りますが、この電流は電線の絶縁が破れたときに流れる漏洩電流ではなく、負荷電流がそのまま流れているので、コンセントで使用している機器にもよりますが1,000mA以上になることもあります。
そして機器を使用している間だけ電流が流れます。
絶縁劣化による漏洩電流であれば数十~数百mAが連続して流れますが、今回のような場合だと0mA⇒2,000mA⇒0mA⇒2,000mAという風に極端な電流の変化を計測する場合もあります。
こういった電流の計測結果と直近のコンセント工事の状況を判断材料にして、「接地付きコンセントの配線が間違っているかもしれない」と仮説を立てて調査を次の段階に進めます。
現在進行形で工事を行っているような場合だったら、工事箇所に出向いて業者さんに配線が間違っていないか確認してもらえばよいでしょう。
私が経験した事例では工事中に起きたことだったので、工事業者さんに確認してもらった結果、配線間違いが見つかったのでそこで解決しました。
この配線間違いを自分で見つけなくてはいけない状況の時、どうしたらよいか考えてみたいと思います。
配線を一本一本追っていくのは大変なので測定器で効率よく探したいです。
子ブレーカーを開放して対地絶縁抵抗測定をするとどうでしょうか。

この方法では絶縁抵抗値は正常な回路と配線間違いの回路では変化がないので、異常回路の特定に至りません。
ブレーカーを投入してコンセントの回路電圧を測ってみるとどうでしょうか。

赤い線と緑色の線の間に電圧があることしかわからなそうです。
配線を間違えると絶縁抵抗測定や電圧測定だけでは間違いが発覚しないことがわかりました。
ブレーカーを開放してコンセントを針金などでショートさせてみるのはどうでしょうか。

この状態でブレーカーの負荷側の導通の有無をテスターで調べます。
コンセント①のような通常の回路であればショートしているので導通はあるはずですが、配線が間違っているコンセント③の回路は導通がありません。

このようにコンセントを一つずつショートさせて導通を確認していけばたくさんあるコンセント回路の中から間違った配線の回路を比較的早く特定できるのではないでしょうか。
まとめ
日ごろから不測の事態を想定して対応を考えておくことは後々役に立つこともあると思います。
ほかにもいい方法を考え付いたら教えていただけると幸いです。






